要するに何?
- 血液がんと総称され、悪性リンパ腫の一種であるDLBCL(びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫)のステージ臨床病期IIIになって治療した記録
DLBCLとは?
- 血液がん(造血器腫瘍)
- 1. 白血病 (leukemia) →骨髄で白血病細胞が異常増殖する病気
- 2. 多発性骨髄腫 (MM; multiple myeloma) →がん化した骨髄腫細胞が無秩序に増殖する病気
- 3. 悪性リンパ腫 (lymphoma)
→リンパ球ががん化する病気。100種類以上。年間3.6万人罹患→1.3万死亡。5年生存率67.5%。年間10万人あたり30人程度が罹患する(=0.03%)希少がんの一つ- 3-1. ホジキンリンパ腫 →悪性リンパの5%
- 3-2. 非ホジキンリンパ腫 →悪性リンパの95%がこれ
- 3-2-1. T細胞リンパ腫・NK細胞リンパ腫
- 3-2-2. B細胞リンパ腫 →Bリンパ球ががん化する病気。悪性リンパの75%がこれ
- 3-2-2-1. 高悪性度びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 (HGBL; high-grade B-cell lymphoma)
→DLBCLとBLの中間。高悪性度で予後が非常に悪い(=生存率が低い)。これに該当しないことを確認する検査(Flow-Cytometry)を実施→MYC転座なし- THL (triple hit lymphoma) →MYC転座+BCL2転座+BCL6転座
- DHL (double hit lymphoma) →MYC転座+BCL2転座 or BCL6転座
- 3-2-2-2. びまん性大細胞型B細胞リンパ腫・非特定型 (DLBCL-NOS; diffuse large B-cell lymphoma,not otherwise specified)
→悪性リンパ腫の約30-40%で最も多い。特に日本人男性に多く発症。進行は月単位の中悪性度。ステージ等にもよるが治癒が望める
- 3-2-2-1. 高悪性度びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 (HGBL; high-grade B-cell lymphoma)
- 悪性リンパ腫の増加について
- 「今一つの問題は、リンパ腫の頻度が上昇しているということである。40年ほど前には本邦では年間5,000名程度の患者さんがあったが、現在では31,000名を超えるところまで来ている。6倍以上となっている。この理由は判然としないが、同時期乳がん等も同様の上昇をしているので、ライフスタイルの変化が関係している可能性がある。」(vol.7)
- 参考
- リンパ腫のWHO分類(中外製薬)
- 悪性リンパ腫WHO分類改訂のポイントvol.4 / vol.7(Roche)
- 内科医が知っておきたい悪性リンパ腫の最新病型診断(日内会誌)
- 「ダブル ヒット (DHL)、トリプル ヒット (THL)、ダブル エクスプレッサー リンパ腫」

治療日記
自覚症状~発覚まで編 (2022/4/23-5/16)
- 2022/4/23 焼肉食べた後に腹痛→数日後に治ったので「食べ過ぎ?」と思った
- 4/30頃 GW前から腹痛があり、やや常習性があり、空腹時に特に痛くて飲食すると緩和されるので、ストレス性の胃炎かな?と思う。
- 立位での腹痛を30%とすると、就寝時の仰臥位で背部・腰の痛みが80%くらいで怪しさを感じる
- 5/10 GW明けに近所の消化器内科にいったら、場所的に胃ではなく腸では?といわれCT scan、血液&尿検査してみることに
- 5/15 CT Scanを受ける
- 5/16 読影結果を拝見したら、青天の霹靂で、悪性リンパ腫の可能性といわれて、消化器内科ではなく大学病院の血液内科にトスアップされる
- また加えて実施した血液検査(5/15実施)では、CRP 0.45 (0.30 over)と炎症反応、sIL-2R 2107 (基準122-496)と高い結果に
大学病院へ:治療前の検査入院編 (5/20-6/3)
- 5/20 大学病院で血液検査を行う
- CRP 1.06、sIL-2R(可溶性インターロイキン2受容体) 2669に上昇
- なおLDHは355 (基準124-222)と基準外だがまだそこまで飛び抜けていない状況
- この時点で、悪性リンパ腫の可能性がかなり高いが画像診断・血液検査だけでは確定診断できない
- 5/23 検査の合間で食道・胃・十二指腸の内視鏡検査と、大腸の内視鏡検査も実施
- (別エントリ参照)
- 5/24 大学病院に入院。血管造影CT検査を実施
- 5/25 生検
- 血管造影CT(Angio)を活用しながら、部分麻酔で背面で腰部分から半自動生検針を用いてリンパ節腫大の組織採取を実施
- 病理学的な組織検査の結果について、簡易なものは一週間程度、詳細なものは二週間程度で判明するとのこと
- 初めてのAngioと部分麻酔でおっかなびっくり。開始から終了まで1時間半くらいかかり、そこそこしんどかった
- 生検針を刺入した部位は、神経のピリっとした感触と、針が入ってきてるちょっと気持ち悪い感触はあったもの、麻酔がかかっていたので、特に痛さは感じなかった。組織採取する際には「パチン」というプラスチック音がするのだが、4-5回聞こえた。
- むしろ、うつ伏せで1時間半の間、不動の姿勢を維持することの方がキツかった(特に痛みのある患部である下腹部が圧迫されるので辛かった)
- これは、少しでも動いてしまうと画像と刺す場所がズレてしまうとのことで我慢したが、微動だに出来ないのはなかなかキツい
- 生検の後の11:50~に教授回診があった
- 事前にインターンから「11時に教授回診があるのでよろしくお願いします」というすり合わせがあり、大学病院らしさを感じた瞬間だった
- 5/26 当初の退院予定日であったが、要経過観察となり、継続入院に
- 血液検査実施
- T-BIL 0.65→1.04 (基準値 0.2-1.2)
- CRP 1.06→1.80 (基準値 0.30以下)
- 昨日の組織採取の影響
- LD 355→352 (基準値 124-222)
- 生検結果について
- 作成した組織標本を顕微鏡で見る限り、ほぼ悪性リンパ腫と考えられるとのこと
- なお何十という種類があるので、病理学的検査が終わらないと判断できない
- 作成した組織標本を顕微鏡で見る限り、ほぼ悪性リンパ腫と考えられるとのこと
- FPG PET-CT、骨髄検査、治療計画について
- 早期に再入院して薬物治療を実施する必要あり
- 血液検査実施
- 5/28 退院
- 5/30 FPG PET-CT(体幹部)@核医学(in-vivo)部
- 6/03 診察・血液検査
- 診断
- 生検(病理医による1次速報ベース)
- びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL; diffuse large B-cell lymphoma)の可能性
- FPG PET-CT
- ステージIII~IV期
- 範囲:胸部~腹部に広範な浸潤。また頸部、心臓裏などにも病変
- ステージIII~IV期
- 血液検査(6/3実施、下記参照)
- 中悪性度の可能性(sIL-2Rの週次上昇幅が大きい)
- 生検(病理医による1次速報ベース)
- 予後予測
- R-AA IPI (Revised Age-Adjusted IPI)モデル
- intermediate-2 (c. 80%)
- LD:?
- PS:1-2
- 臨床病期: III or IV
- rituximabを使用する場合にはRevisedモデルを用いる
- intermediate-2 (c. 80%)
- R-AA IPI (Revised Age-Adjusted IPI)モデル
- レジメン
- R-CHOP21療法
- 抗体医薬Rituximab(リツキマシブ)とCHOPを3週間ごとに投入
- 1クール約1ヶ月で5ヶ月の投入
- 一般病棟
- R-CHOP21療法
- 診断
大学病院へ:初回治療編 / R-CHOP Cycle-1 (6/9-6/21)
- 6/9 再入院
- 15:00 血液検査
- 15:45 後腸骨稜からの骨髄穿刺・生検
- 結果判明まで所要約1ヶ月
- 6/10
- 9:00 服用:タケキャブ20mg、ポラプレジンク75mg
- 9:20 心電図
- 9:30 胸部レントゲン2方向
- 10:00 服用:P(プレドニゾロン)50mg
- 13:00 服用:制吐剤アプレピタントカプセル125mg
- 13:00 静注:制吐剤アロキシ50ml、ソリタT1 500ml、ソリアセト 500ml
- 13:15 服用:P(プレドニゾロン)50mg
- 13:30 静注:O(オンコビン/ビンクリスチン)50ml
- 14:00 静注:H(ドキソルビシン)50ml
- 14:30 静注:C(エンドキサン/シクロフォスファミド)500ml
- 副反応
- 15:30 特に無し。Hの影響で小水が赤かった。点滴以外で600ml PETを朝から4本飲んでいる
- 副反応
- 19:00 服用:フェブリク40mg、ポラプレジンク75mg
- 副反応
- 19:30 中度の悪心:乗り物酔いのような吐き気(7/10)、軽度の虚脱感:全身のだるさ、軽度の痺れ:左手小指先
- SpO2は97%、血圧110/57と正常
- 20:30 左眼奥に充血した時の染みるような痛み(充血はしていない)
- いったん安静へ
- 19:30 中度の悪心:乗り物酔いのような吐き気(7/10)、軽度の虚脱感:全身のだるさ、軽度の痺れ:左手小指先
- 副反応
- 21:55 静注:制吐剤プリンペラン50ml
- 程なくして悪心より回復
- 23:30 診察
- 前日までの痛みなく睡眠を取ることができた
- 6/11
- 05:10 便検査
- 07:40 血液検査
- CHOP投薬により、LDが394→525まで上昇しており、効果(腫瘍崩壊)ありと推測
- 09:10 服用:P(プレドニゾロン)50mg、制吐剤アプレピタントカプセル80mg、タケキャブ20mg、ポラプレジンク75mg
- 09:30 静注:ソリタT1 500ml、ソリアセト 500ml
- 12:30 服用:P(プレドニゾロン)50mg
- 18:50 服用:フェブリク40mg、ポラプレジンク75mg
- 6/12
- 08:40 服用:P(プレドニゾロン)50mg、制吐剤アプレピタントカプセル80mg、タケキャブ20mg、ポラプレジンク75mg
- 09:30 静注:ソリタT1 500ml、ソリアセト 500ml
- 12:30 服用:P(プレドニゾロン)50mg
- 18:50 服用:フェブリク40mg、ポラプレジンク75mg
- 6/13
- 07:45 血液検査
- 08:40 服用:P(プレドニゾロン)50mg、タケキャブ20mg、ポラプレジンク75mg
- 12:30 服用:P(プレドニゾロン)50mg
- 13:30 皮下注:ジーラスタ3.6mg(発熱性好中球減少症の発症抑制)
- 18:30 服用:フェブリク40mg、ポラプレジンク75mg、下剤マグミット330mg
- 生検結果
- 骨髄浸潤無しで臨床病期は III
- 進行は比較的早い
- FCMの結果
- HGBCL (high-grade BCL;高悪性度B細胞リンパ腫)ではなさそう
- DHL (double-hit lymphoma; BCL2, BCL6が同時に再編成)
- THL (triple-hit lymphoma; MYC, BCL2, BCL6が同時に再編成)
- HGBCL (high-grade BCL;高悪性度B細胞リンパ腫)ではなさそう
- 遺伝子検査:MYCの転座はなかった
- 便秘気味
- 6/14
- 09:20 服用:P(プレドニゾロン)50mg、タケキャブ20mg、ポラプレジンク75mg、下剤マグミット330mg、ロキソプロフェン60mg、抗ヒスタミン剤d−クロルフェニラミンマレイン酸塩6mg
- 09:55 静注:ソル・メドロール40、YDソリタ-T3 500ml
- 10:45 静注:リツキシマブ600
- 体温が36.5→37.3℃まで上昇した以外に特段のInfusion reactionは無し。痛みも無し
- ステロイド剤の副作用で2時間ほど寝た
- 18:00 静注:ソルアセトF500ml
- 18:30 服用:尿酸生成阻害薬フェブリク40mg、胃潰瘍治療剤ポラプレジンク75mg、下剤マグミット330mg、ロキソプロフェン60mg、抗ヒスタミン剤d−クロルフェニラミンマレイン酸塩6mg
- 便秘気味
- 6/15
- 07:45 血液検査
- 09:00 服用:胃潰瘍治療剤タケキャプ20mg、胃潰瘍治療剤ポラプレジンク75mg、下剤/マグミット330mg
- 09:30 静注:ソリアセトF 500ml
- 13:00 服用:下剤マグミット330mg
- 18:10 服用:尿酸生成阻害薬フェブリク40mg、胃潰瘍治療剤ポラプレジンク75mg、下剤マグミット330mg
- 21:30 服用:ロキソプロフェン60mg
- 6/16
- 08:45 服用:胃潰瘍治療剤タケキャプ20mg、胃潰瘍治療剤ポラプレジンク75mg、下剤マグミット330mg
- 12:00 服用:下剤マグミット330mg
- 18:00 服用:尿酸生成阻害薬フェブリク40mg、胃潰瘍治療剤ポラプレジンク75mg、下剤マグミット330mg
- 腫瘍のあった箇所がヒリヒリ、シクシクと痛む
- 6/17
- 血液検査
- 07:45 服用:ロキソプロフェン60mg
- 08:45 服用:胃潰瘍治療剤タケキャプ20mg、胃潰瘍治療剤ポラプレジンク75mg、下剤マグミット330mg
- 11:00 CT検査
- 13:00 服用:下剤マグミット330mg
- 16:30 服用:ロキソプロフェン60mg、レバミピド100mg
- 18:00 服用:尿酸生成阻害薬フェブリク40mg、胃潰瘍治療剤ポラプレジンク75mg、下剤マグミット330mg
- ステロイド離脱症状
- 朝に頭がくらっとする目まい、軽度の車酔いのような悪寒。数時間で改善
- 昨日からの差し込むような痛みは強くなっており、念のためCT撮影することに
- 昼以降ますます痛く、生きているのが辛いレベルの痛み(特にシャワー浴びるの倒れそうな痛みでつらかった)
- CTの結果、リンパ節の腫瘍は有意に縮小しており、薬効ありそうとのこと
- 一方で痛みは不明で、これだけ大きな腫瘍だったので縮小する際に内臓を巻き込んで痛みを発生させている説、またはもしかすると画像で見れていない小さな腹膜孔や腹膜炎がある可能性
- 6/18
- 血液検査
- 生きるのが辛いレベルの痛みに襲われた昨晩を乗り越え、引き続き痛みはあるものの痛さの程度と範囲は狭くなり、なんとかロキソニンに頼らずともやっていけそう
- 08:45 服用:胃潰瘍治療剤タケキャプ20mg、胃潰瘍治療剤ポラプレジンク75mg、下剤マグミット330mg
- 13:00 服用:下剤マグミット330mg
- 18:00 服用:胃潰瘍治療剤ポラプレジンク75mg、下剤マグミット330mg
- 6/19
- 08:45 服用:胃潰瘍治療剤タケキャプ20mg、胃潰瘍治療剤ポラプレジンク75mg、下剤マグミット330mg
- 13:00 服用:下剤マグミット330mg
- 18:00 服用:胃潰瘍治療剤ポラプレジンク75mg
- 下痢しているので下剤マグミット330mgはパス
- まだ下腹部・鼠径部が痛いので大人しくしている。ロキソニン飲まなくても耐えられる
- 6/20
- 血液検査
- 骨髄抑制がボトムアウトし、白血球数が回復している(32.9→14.4→6.2→11.4)
- 網赤血球数(%)も順調に回復(9.5→3.0→1.7→3.7→25.7)
- LDはやや上昇(286→335)。白血球の回復に伴うもの
- 08:45 服用:胃潰瘍治療剤タケキャプ20mg、胃潰瘍治療剤ポラプレジンク75mg
- 下痢しているので下剤マグミット330mgはパス
- マグミットは服用したその時の食事にしか効かないので、自己調整でOK
- 11:50 服用:抗病原微生物薬バクタ配合錠
- 化学療法により、CD4というヘルパーT細胞特有のタンパク質も影響を受けてしまうため、それに対する服用として比較的長期に渡り服用することになる
- 副反応で薬疹(赤い発疹)が出やすいそう
- 18:00 服用:胃潰瘍治療剤ポラプレジンク75mg、下剤マグミット330mg
- 下腹部・鼠径部の痛みはかなり低下。下痢でお腹がやや痛い
- 血液検査
- 6/21 退院日
- 退院は午前10:00-と午後13:00-のどちらかしかないが午後に
- 08:45 服用:抗病原微生物薬バクタ配合錠、胃潰瘍治療剤タケキャプ20mg、胃潰瘍治療剤ポラプレジンク75mg、下剤マグミット330mg
- 12:30 服用:下剤マグミット330mg
退院後の副反応編 / R-CHOP Cycle-1の後(6/24~25)
- 6/24 外来受診
- 血液検査
- 頭髪へ影響がまったく出ておらずびっくりされる
- 普通は引っ張るとがさっと抜け落ちるらしい
- 白血球の戻りは堅調
- というか血液検査上はボトム(3.3未満)が確認できないそう
- CHOP投薬後の5-7daysが
- LDは思ったほど下がらないとのこと(335→259)
- 下痢がひどい。暴飲暴食のせいでは?(尿酸5.6→7.4)といわれ絶食へ
- 6/25 副反応
- 早朝にシャワーを浴びると突然髪の毛が抜けるように
- 昨日は引っ張ってもまったく抜けなかったに一晩で突然抜けるのでびっくり。こんなにデジタルに抜けるの!?
- DXR(ドキソルビシン)の副反応
- 毛根を垂直方向に引っ張ると、すっと束で抜ける
- もみ上げが伸びてきになっていたので薄くした
- 元々髪が多くて一生懸命空いていたので、髪のボリューム少し減っても目立たないが、このペースで毎日抜けると坊主になるかな?とちょっと不安に
- 昔は自分でバリカン使って坊主ヘッドにしてたので、抜けるならまたそうすればいいかな
- 昨日は引っ張ってもまったく抜けなかったに一晩で突然抜けるのでびっくり。こんなにデジタルに抜けるの!?
- 右人差し指の先にちょっとピリリとした末梢神経の痺れ感
- 下痢は半日の絶食&お粥で治った
- 早朝にシャワーを浴びると突然髪の毛が抜けるように
- C-1退院後は、感染症を避けるため不要不急の外出を避け、リモートワークをしつつ、対面必須の会議には出社しながら普通に生活をしている
退院後の通院治療編 / R-CHOP Cycle-2~6(6/24~9/22)
- 6/30+7/01 C-2
- C-2でも特に副反応は便秘程度(CHOPより2日後より発現し5日後に解消)だったので、予定通りのスケジュールで化学療法を継続
- 7/21+7/22 C-3
- コロナウイルス襲来
- 7/12~1歳児と母親がコロナウイルス陽性
- 自分も濃厚接触者となり~7/19まで外出禁止に
- 7/12:抗原キットで自分は陰性
- 7/13~同居祖母もコロナウイルス陽性
- 7/21:抗原キットで自分は陰性。逃げ切る
- 7/12~1歳児と母親がコロナウイルス陽性
- C-3までで血液検査・CTスキャンの画像診断の結果、治療前と比べて腫瘍が80%以上縮小していれば経験則的に予後良好、完全奏功(complete response)を目指せるのでR-CHOP療法をC-6までやりきる判断となる
- 逆に80%未満だった場合は、他の治療法の導入も検討
- 治療前に比べて30~80%くらいだと部分奏功(partial response)
- なお新たな病変が出現すると、他の病変部位の縮小率に関わらず進行(progressive disease)と判定される
- 逆に80%未満だった場合は、他の治療法の導入も検討
- 血液検査では、sIL-2R(可用性インターロイキン2受容体レセプター)が治療前の2,107-3,181水準から312まで低下しており予後良好を示唆
- sIL-2Rは非ホジキンリンパ腫(NHL)や成人T細胞性白血病(ATL)などにおいて腫瘍細胞の増殖に伴って上昇し、総腫瘍量を反映しするとされており、これら疾患の診断補助、治療経過観察などの指標として用いられる
- FISH検査(florescence in situ hyblidization)の結果
- 再構成高悪性度B細胞リンパ腫(HGBCL, high-grade BCL)の該当有無
- やや進行度が早い症例だったので、予後予測と治療方針判断のため実施
- 病理診断・免疫組織化学的所見からは特定困難であり、遺伝子再構成の有無で規定される
- ちなみに免疫組織化学検査でも、MYC陽性 + BCL2陽性を示すDE(double expressor lymphoma)は予後不良とされる
- 後述するゲノム染色検査のDHに近いものの、組織検査では、MYCとBCL2の陽性を判断するためのカットオフ値が現状は定まっておらず不安定
- ちなみに免疫組織化学検査でも、MYC陽性 + BCL2陽性を示すDE(double expressor lymphoma)は予後不良とされる
- MYC遺伝子split signalを検出するMYC break apart probeで実施
- 検査結果は?
- double hit, triple hitの該当無し → DLBCL, nos確定
- DH (double hit lymphoma):MYC/BCL2とIGH遺伝子の転座重複
- TH (triple hit lymphoma):MYC/BCL2/BCL6とIGH遺伝子の転座重複
- double hit, triple hitに該当すると、R-CHOP療法はもとより、強力な化学療法を行っても極めて予後不良となる
- double hit, triple hitの該当無し → DLBCL, nos確定
- 参考:https://rocheacademy.jp/assets/pdf/expert/WhitePaper(BLBCL).pdf
- 再構成高悪性度B細胞リンパ腫(HGBCL, high-grade BCL)の該当有無
- CT検査
- 7/22に画像検査したが、結果は8/10の外来時に聞く
- コロナウイルス襲来
- 7/28 副反応の末梢神経障害(PN: peripheral neuropathy)が顕著に発現
- 両手の指先の痺れ1.5cm(指の第一関節手前くらい)まで常時軽い痺れ感
- VCR(ビンクリスチン)の副反応。CHOP後の便秘もそうだが、VCRへの感受性高そう
- 両手の指先の痺れ1.5cm(指の第一関節手前くらい)まで常時軽い痺れ感
- 8/10+8/12 C-4
- 血液検査の結果(8/12採血)
- sIL-2R、CRPが正常範囲
- sIL-2Rは正常範囲が156-474でゼロにはならない
- 白血球、網赤血球も正常範囲で良好
- sIL-2R、CRPが正常範囲
- CT検査の結果(7/22撮影。C-2までの効果を反映)
- C-2までで、腫瘍は約90%縮小しており、マスリダクションがかかっている
- 画像診断報告書
- 腫瘍は顕著に縮小しており、わずかな残存を腹腔部(腹膜との間くらい)に認めるのみ
- 脾臓・両肺に病変なし
- 胆・腎・膵臓に病変なし
- 腹水なし
- 画像診断報告書
- C-2までで、腫瘍は約90%縮小しており、マスリダクションがかかっている
- 今後の治療計画
- 当初スケジュール通りC-6まで完遂し、完全奏功(CR)を目指す
- CR判定はどうやるの?
- まずC-6(9/22)の終了後(10月下旬)にCTで画像診断を実施
- 3ヶ月の無治療期間を挟み12月にPET-CTで完全奏功(CR)の判断
- DLBCLの再発は1年半以内が多いといわれるが、CR後の通院は?
- CR後6ヶ月でよい。心配なら3ヶ月後とかでもいいが
- コロナ4回目ワクチンの接種可能時期は?
- C-6終了後より6ヶ月後(10月下旬+6ヶ月=翌4月下旬)
- 血液検査の結果(8/12採血)
- 9/01+9/02 C-5
- RSウイルス襲来
- 8/20~子供2人が陽性で発熱
- 8/22~1歳児がSpO2低下で緊急入院
- 8/23~4歳児がSpO2低下で緊急入院
- 8/29~母親もRS陽性
- 8/29~自分も喉が痛くなる
- 9/1~病院で検査したらRSウイルス陰性
- RSウイルスは相当手強く、C-5を予定通り実施するか医師も悩むが、喉がそこまで赤くなっていないこと、現時点では発熱・咳・鼻水は無いこと、RSウイルス陰性なことから予定通り実施することに
- うがいを水でいいので頻繁に実施するよう指示受ける
- 9/2 血液検査
- CRPも0.06と正常範囲
- sIL-2Rも329と正常範囲
- LDがやや高い(脂肪肝気味)なので食生活に注意
- 8/20~子供2人が陽性で発熱
- RSウイルス襲来
- 9/9 予約外で診察
- ウイルス性の風邪
- C-5とC-6の間で完治させないと、症状の軽重によっては感染症罹患による治療中断要因になってしまうので、念のため早期受診
- 自覚症状は咽頭痛、鼻水(透明~白色)、咳、微熱(36.8℃)など
- 9/1に比べCRPが上昇しており(0.06→2.72H)ウイルス性感染症の可能性
- RSウイルスの可能性が高いが、発熱なし、SpO2 98%と症状軽いので対処療法
- トランサミン、ロキソニン、レバミピドなど一般的な処方の他に、念のための二次的な細菌性感染症の予防を含めてレボフロキサシンを処方される
- ウイルス性の風邪
- 9/21+9/22 C-6
- とうとう待望の最終サイクル
- C-6開始前の診察では、CRP1.66と引き続きウイルス性感染症を示す値が懸念されたが、咽頭以外に症状が継続していないことから、実施判断に
- C-6化学療法実施後の免疫低下局面での悪化可能性を考慮し、念のため9/29に再診へ
化学療法終了~完全奏効まで / Post R-CHOP(9/30~12/23)
- 9/30
- C-6より8日後での受診
- CHOP後の副反応が顕著に血液検査に出ている状況
- ウイルス性の風邪は治り、CRPは1.66→0.19へ正常化
- 骨髄抑制(白血球数減少、網赤血球減少、血小板減少など)が如実に出ており、易感染性などのピークに来ているため、感染症に要注意
- sIL-2Rが636へ上昇しているのは、G-LASTA皮下注の影響なので評価に値しない
- 聞いたこと
- 基礎免疫疾患(易感染性)からの回復はいつか?
- 最後のRTXを起点に6ヶ月後なので、来年4月頃
- それまではワクチン接種(インフル・コロナなど)しても意味無し
- CR後の再発モニタリングの手法は?
- CR後5年間は必要。1年、3年、5年で考える
- 血液検査とCT。頻度についてはケースバイケース
- 基礎免疫疾患(易感染性)からの回復はいつか?
- CHOP後の副反応が顕著に血液検査に出ている状況
- C-6より8日後での受診
- 10/21
- 血液検査の結果は、網赤血球が化学療法の影響でハネている以外は正常値に
- 化学療法の影響は6ヶ月ほど続く
- コロナウイルスへの予防として、8/30に特例承認されたAstraZenecaのエバシェルドを次回、筋注することに
- エバシェルドは一般流通せず、厚生労働省が所有し、医療機関に配分する
- B細胞枯渇療法(リツキシマブ等)を受けてから1年以内の患者 ←これに該当
- https://www.cancerit.jp/68360.html
- エバシェルドは一般流通せず、厚生労働省が所有し、医療機関に配分する
- 10/28
- エバシェルド筋注
- CT
- 11/25
- 血液検査
- 化学療法後の数値の回復状況は順調。年齢が若いこともポジティブな要因か
- 各種副反応からの回復も順調
- 頭髪の戻り、指先の痺れの消失、体重の増加
- LDが通常値に回復。特に生活習慣は変えておらず、やはり化学療法の影響だったかも?
- 血管が細くなり採血失敗
- R-CHOP6コースの結果、血管が非常に細くなり静脈を認識するのが難しくなっており、採血に1回目で失敗
- 10/28CTの結果
- 画像診断では、傍大動脈周囲の少リンパ節に残存ありとの結果に
- 残存部の活動性有無を12/8のPET-CTで確認
- 特に問題が無ければ、以後は2ヶ月に1度程度の通院で定期観察
- 血液検査
- 12/8
- PET-CT
- 検査6時間前からの絶食と糖分摂取禁止。水分は摂取可。運動禁止
- 放射性物質を静脈注射するため、直後の小水はトイレを2回流す
- 注射後検査前の1時間と検査後30分間はスマホも持込禁止で安静状態とするため、日常では稀有で貴重なデジタル・デトックスの時間に
- 血管が細くて静脈点滴ライン確保に手こずる。こんなに細くなるとはショック
- 上記に関連してか、縄跳びや軽い登山するだけで動悸・息切れする
- 心毒性の可能性は低いということなので、どちらかといえば血管が細くなったことに伴う間接的な心肺機能の低下が原因か
- 強度のある運動を行い、血流量を高めて血管を太くし、心肺機能を再び向上させる必要があるかなと思い、縄跳び買った
- 上記に関連してか、縄跳びや軽い登山するだけで動悸・息切れする
- PET-CT
- 12/23
- 血液検査
- 白血球数はやや低い(基準値3.3-8.6に対し、2.5 X1000/μL)
- 免疫グロブリン-IgGは739まで回復(基準値870-1700mg/dL)
- 500以上あれば日常に耐える
- PET-CTの結果
- 集積部位は認められず完全奏効(Complete Metabolic Response )
- 副反応の状況
- 毛髪はかなり伸びてきた
- 指先の痺れは特に感じることもない
- 化学療法後より体重は+1kg
- 足の指の爪が青白いのはまだ残っている
- 化学療法で点滴ルートを採り続けた左腕の血管はダメージで細くなってしまい、右腕でないと採血ができない状態は残っている
- 今後
- 完全奏効後1年、3年、5年の期間で再発モニタリング
- 1年目が最も再発可能性が高いため、2ヶ月ごとにCTと血液検査(マーカー)で確認
- 血液検査
完全奏効後の再発モニタリング(2023/2/17~)
- 2023/2/17
- 投薬(抗病原微生物薬バクタ配合錠、胃潰瘍治療剤ポラプレジンク75mg、)終了
- 2023/3/4
- 新型コロナワクチン接種-累計4回目(オミクロン対応株、モデルナ BA.4-5)
- 2023/4/21
- 血液検査のみ。白血球数が低め、免疫グロブリンの回復が緩やかであること以外は特になし
- 2023/6/16
- X線CTと血液検査
- 新型コロナワクチン接種-累計5回目(オミクロン対応株、モデルナ BA.4-5)
- 2023/6/30
- 6/16の検査結果を聞く
- CTの画像診断結果は、WNL(Within Normal Limits)で特に異常なくCR判定
- 血液検査も正常に推移しているが、白血球数や免疫グロブリンIgGの回復が遅い
- 6/16の検査結果を聞く
- 2023/9/29(R-CHOP完了より2年目)
- 血液検査のみ。ややIgG低いが気にしなくていいとのこと
- モニタリング2年目入りしており、次回CTで大丈夫なら、通院3ヶ月→6ヶ月周期になるかも
- 2023/12/5
- 新型コロナワクチン接種-累計6回目(オミクロン対応株、モデルナ BA.4-5)
- 2023/12/15
- X線CTと血液検査のみ
- 2023/12/22
- 12/15の検査結果を聞く
- CTの画像診断の結果は健常
- 来年は6ヶ月単位でのCT画像フォロー
- 再来年は1年単位でのCT画像フォロー
- 血液検査もようやくIgGが正常値に戻り、化学療法の後遺症は完全に消失
- CTの画像診断の結果は健常
- 12/15の検査結果を聞く
- 2024/3/8
- 血液検査の結果は正常値
- sIL-2Rの値(再発の兆候を示す)も正常で問題なし
- 免疫グロブリン-IgGは引き続き低位だが、日常生活に問題のある水準ではない
- 2024/6/7
- X線CT検査
- 2024/6/21
- CTと血液検査と結果
- 6/7のCTの画像診断の結果は健常
- 肺に軽微なすりガラス状結節が1ヵ所あるも、5/27-6/2で新型コロナ陽性だったことから、新型コロナ感染による気管支炎の炎症性変化ではないかとのこと
- 引き続きCT年1回、血液検査3ヶ月に1回の頻度でのモニタリング継続
- 2024/9/20
- 血液検査
- R-CHOP6より2周年記念
- 血液検査の2時間前に腕立て伏せをしていった結果、CKが1,329H (59-248)、ASTが38H (13-30)となりレンジ外に。それ以外は特段異常なし
- 筋肉に傷害があると、クレアチンキナーゼが血液中に出現し高値となり、代表的な筋肉の病気である急性心筋梗塞・筋ジストロフィー症では著しく上昇
- 筋肉運動をすると、筋肉からCK(クレアチンキナーゼ)が血液中に漏れ出て上昇し、24時間前後でピーク、3~4日後に正常値に戻る
- 血液検査
- 2024/12/20
- 血液検査
- 2025/3/28
- 血液検査
- 2025/6/19
- X線CT、血液検査
- 2025/6/27
- 検査結果
所感
- 長かったR-CHOP21療法(所感)
- 入院中含め、仕事も基本的に休まず、徹底した感染制御を行い、なんとか当初スケジュール通りにやり切った
- しかし幼児を抱える家族構成のリスクは大きく
- C-2後~C-3直前には、同居家族からコロナウイルス陽性者が3名出た
- C-4後~C-5直前には、同じく同居家族からRSウイルス陽性者3名出た
- しかも幼児2名は呼吸器疾患(SpO2 85~94)で2週間程度入院の重症に
- 自身も咽頭痛など初期的兆候のある中で、C-5実施
- C-5後~C-6直前RSウイルスの可能性が濃厚と思われるウイルス性感染症に罹患し、CRPが上昇する中でC-6実施
- 主治医も色々あったがよくやり切ったと評価していた
- C-6のCHOP点滴を3時間受けて、針を抜く瞬間は「もうこの針を刺さなくていいんだ!」非常に爽快だった
- なんのかんので、静脈末梢ラインに青針入れるのは無痛ではないし苦痛ではあるし、これだけ頻繁に点滴すると、逆血無しのライン確保失敗で刺し直しも3-4回は経験する
- なお、まだ無治療期間挟んでの完全奏効 (CR)判定取れている訳ではないし、(一度発生したものなので)確率的には再発にも注意しなければいけないが、それでも臨床病期 III~ IVからここまで回復できたのは純粋に喜びしかない
- DLBCLの治療後4年以内の再発率は40%といわれている
- なお初回治療でCRが得られた場合の再発率は10-20%といわれる
- 治療後5年以降の再発は稀とされている
- DLBCLの治療後4年以内の再発率は40%といわれている
- 副反応の総括
- R-CHOPへの副反応(リスポンス)は個人差が大きいが、個人的にきつかったのは
- 第1回R-CHOP後の内臓痛
- 急激な腫瘍崩壊(マスリダクション)に伴い、収縮に内臓が巻き込まれてるのでは?とのことだったが、激痛だった
- ただ治療前の圧迫痛に比べれば、治療に伴う痛みなのでメンタル的には堪えられる
- CHOP(オンコビン or ビンクリスチン)の副作用による便秘
- 第1回と2回のR-CHOP後に顕著に発現
- 3日間程度の便秘だが、ただでさえ腹部圧迫痛がある中で、食べるほど痛みがまずしんどい辛さ
- 消化自体は機能していて、ガス等は問題なかったのは幸い
- ただし腸管の蠕動運動が麻痺ぽい感じで機能しておらず排出できない辛さ
- 上記に対しては、主にマグミットによる弱い便秘解消で対処
- ただし3回以降は
- 投薬前日からのマグミット投薬
- 豆腐、素麺、かけ蕎麦など食事内容の調整
- により便秘回避できるようになった
- 両手指先の痺れ
- 蓄積効果が大きく、1-3回では軽微だが、4回以降で顕著となり、5-6回ではペンで自分の名前をきれいに書くのが困難に(カクカクな字になる)
- 指先の感覚が麻痺するので、ペンの筆圧や触感を感じられなくなる
- キーボードやコントローラのような強く押し下げる系はOK
- タッチパネルはやや操作し難いが、フィードバック感覚はもともと皆無に近いので支障なし
- 蓄積効果が大きく、1-3回では軽微だが、4回以降で顕著となり、5-6回ではペンで自分の名前をきれいに書くのが困難に(カクカクな字になる)
- 脱毛
- 第1回の後から発現
- DXR(ドキソルビシン)が効いているという証であるが、外観が顕著に変化するのという意味で、特に容姿に社会関係性の比重を置く職業や女性のQoLを大きく左右するそう
- そも意味では、自分は容姿への比重は軽めだったこと、過去にも坊主に2度ほどしていて断髪への抵抗は少なかったので、そこまでダメージ無し
- ただし1mm未満のスキンヘッドは初めてだったので流石に周囲は驚いた
- その他
- 食事制限(易感染性)
- 寿司、生野菜などの摂食を控えなければいけないのはつらたん
- 外出制限(易感染性)
- 基礎免疫疾患であり、感染性を防ぐため、オフラインでの多数での会議・イベント・飲み会・交流会等の参加を避けなければいけないも、外交や交友活動から距離を置かなければならずつらたん
- 筋肉量の低下(副反応)
- 薬物療法で驚くほど減るのが筋肉量で、祖父よりも筋肉が減った
- 見た目でわかるくらいに減る
- これは復帰させるのに、相当の鍛錬が必要そう
- 食事制限(易感染性)
- 第1回R-CHOP後の内臓痛
- R-CHOPへの副反応(リスポンス)は個人差が大きいが、個人的にきつかったのは
データ
治療スケジュール
- 初診 2022/5/20
- 検査入院 5/24-28
- FPG-PET(治療前) 5/30
- 初回治療入院 6/9-21
- R-CHOP(21日ごと)x6コーススケジュール
- C-1: CHOP (6/10), G-LASTA(6/13), RTX(6/14)C-2: RTX(6/30), CHOP(7/1), G-LATSTA(7/4)C-3: RTX(7/21), CHOP(7/22), G-LATSTA(7/25)
- C-4: RTX(8/10), CHOP (8/12), G-LATSTA(8/15)
- C-5: RTX(9/1), CHOP (9/2), G-LATSTA(9/5)
- C-6: RTX(9/21), CHOP (9/22), G-LATSTA(9/26)
- FPG-PET(治療後) 12/8
- 完全奏効判定 12/23
治療後モニタリングスケジュール
- 2022/6/10 R-CHOP C-1 start
- 2022/9/26 R-CHOP C-6 end (n)
- 月次でのモニタリング通院(血液検査とCT検査)
- 2022/12/23 完全奏効判定
- 四半期でのモニタリング通院(血液検査とCT検査)
- 2023/9/26 n+1年
- 四半期でのモニタリング通院(血液検査とCT検査)
- 2024/9/26 n+2年
- 2025/9/26 n+3年
- 2027/9/26 n+5年
血液検査データ
化学治療の開始前データ (2022/5/10-6/13)
Date | Normal | 5/10 | 5/20 | 5/26 | 6/3 | 6/9 | 6/11 | 6/13 |
LD | 124-222 | **** | 355H | 352H | 388H | 394H | 525H | 378H |
T-BIL | 0.2-1.2 | 1.20H | 0.65 | 1.04 | 0.51 | 0.69 | 0.63 | 0.79 |
白血球数 | 3.3-8.6 | **** | 4.2 | 4.3 | 5.2 | 5.0 | 5.8 | 6.4 |
網赤血球 | 7-19% | **** | **** | 12.1 | 16.9 | 16.5 | **** | 9.5 |
好中球% | 42-74 | **** | 63.2 | 61.9 | 67.5 | 67.6 | 75.3H | 83.9H |
尿酸 | 3.0-7.0 | **** | 6.3 | 6.0 | 7.4H | 6.6 | 4.7 | 2.3L |
CRP | <=0.30 | 0.45H | 1.06H | 1.80H | 0.98H | 1.72H | 1.70H | 0.86H |
sIL-2R | 156-474 | 2107H | 2669H | **** | 3181H | **** | **** | **** |
化学療法の開始後データ (6/15-8/12)
Date | Normal | 6/15 | 6/17 | 6/18 | 6/20 | 6/24 | 7/1 | 7/22 | 8/12 |
LD | 124-222 | 356H | 297H | 296H | 335H | 259H | 198 | 202 | 159 |
T-BIL | 0.2-1.2 | 0.50 | 0.57 | 0.41 | 0.25 | 0.26 | 0.43 | 0.45 | 0.59 |
白血球数 | 3.3-8.6 | 32.9H | 14.4H | 6.2 | 11.4H | 13.9H | 15.5H | 17.5H | 5.0 |
網赤血球 | 7-19% | 3.0L | 1.7L | 3.7L | 25.7H | 22.3H | 13.2 | 18.1 | 17.7 |
好中球% | 42-74 | 97.8H | 92.0H | 72.5 | 78.6H | 88.6H | 90.0H | 92.3H | 68.9 |
尿酸 | 3.0-7.0 | 1.9L | 2.7L | 2.8L | 5.6 | 7.4H | 4.9 | 4.5 | 5.5 |
CRP | <=0.30 | 0.51H | 0.45H | 0.42H | 0.41H | 0.29 | 0.11 | 0.11 | 0.05 |
免グロ-IgG | 861-1747 | **** | **** | **** | **** | **** | **** | 771L | 712L |
sIL-2R | 156-474 | **** | **** | **** | **** | **** | **** | 312 | 322 |
化学療法の開始~終了(9/22)、無治療期間~完全奏効のデータ (9/30-12/23)
Date | Normal | 9/2 | 9/9 | 9/21 | 9/30 | 10/21 | 11/25 | 12/23 |
LD | 124-222 | 280H | 394H | 313H | 234H | 232H | 142 | 139 |
T-BIL | 0.2-1.2 | 0.54 | 0.57 | 0.46 | 0.76 | 0.77 | 0.53 | 0.42 |
白血球数 | 3.3-8.6 | 14.3H | 12.5H | 6.4 | 2.9L | 3.4 | 2.8L | 2.5L |
網赤血球 | 7-19% | 20.0H | 2.40L | 20.10H | 3.80L | 22.90H | 12.20 | 12.20 |
好中球% | 42-74 | 90.7H | 91.0H | 82.5H | 67.5 | 62.5 | 52.2 | 56.9 |
尿酸 | 3.0-7.0 | 5.9 | 4.1 | 5.8 | 6.0 | 6.3 | 5.4 | 5.5 |
CRP | <=0.30 | 0.06 | 2.72H | 1.66H | 0.19 | 0.03 | 0.02 | 0.02 |
免グロ-IgG | 861-1747 | 707L | **** | **** | 667L | 652L | 739L | 753L |
sIL-2R | 156-474 | 329 | **** | **** | 636H | 258 | 238 | 192 |
完全奏効後のモニタリングのデータ (2023/2/17-2024/12/20)
Date | Normal | 23/2/17 | 4/21 | 6/16 | 9/29 | 12/15 | 24/3/8 | 6/7 | 9/20 | 12/20 |
LD | 124-222 | 137 | 140 | 137 | 137 | 168 | 122L | 160 | 167 | 141 |
T-BIL | 0.2-1.2 | 0.48 | 0.68 | 0.78 | 0.66 | 0.85 | 0.70 | 0.51 | 0.69 | 0.89 |
白血球数 | 3.3-8.6 | 3.3L | 3.3 | 3.4 | 4.3 | 8.0 | 3.4 | 4.5 | 4.1 | 4.4 |
網赤血球 | 7-19% | 10.90 | 11.8 | 11.8 | 14.7 | 17.4 | 11.4 | 13.2 | 14.2 | 15.7 |
好中球% | 42-74 | 52.8 | 57.8 | 54.9 | 59.4 | 69.7 | 51.1 | 54.9 | 55.0 | 59.3 |
尿酸 | 3.0-7.0 | 5.2 | 5.5 | 5.5 | 6.0 | 6.7 | 6.1 | 5.6 | 6.4 | 5.4 |
CRP | <=0.30 | 0.02 | 0.02 | 0.03 | 0.03 | 0.07 | 0.03 | 0.13 | 0.03 | 0.03 |
免グロ-IgG | 861-1747 | 741L | 777L | 832L | 839L | 970 | 838L | 861 | 867 | 904 |
sIL-2R | 156-474 | 196 | 190 | 248 | 244 | 301 | 220 | 323 | 214 | 216 |
画像データ(CT, X線, FPG PET-CT)
(DICOMフォーマット画像の閲覧にはオープンソースのWeasis Medical Viewerを使用)





左:6/17(初回R-CHOPの3日後。造影剤なし)
右:5/24(R-CHOP前。造影剤あり)<6/10 C-1 CHOP、6/14 C-1 RTX>

右:7/22(R-CHOP 7/22 C-3直後。実質C-2まで。造影剤なし)

右:2022/12/8 化学療法後のFDG-PET
医療費データ
- 大学病院初診~完全奏効まで(2022/5/20-12/23)
- 保険適用後自己負担額360,360円+差額個室代429,000円-私的医療保険90,000円
- 医療費支出 1,342,960円(限度額適用前)
- 入院2回(5日間+13日間)
- うち室料差額429,000円
- 通院27回(27日)
- 入院2回(5日間+13日間)
- 健康保険組合給付金収入 491,300円
- 高額医療費+一部負担還元金(付加金)
- 私的医療保険金収入 90,000円
- 疾病入院給付金 5千円x18日間
- 医療費支出 1,342,960円(限度額適用前)
- 保険適用後自己負担額360,360円+差額個室代429,000円-私的医療保険90,000円
- 完全奏効後モニタリング(2023/2/17-)
- 投薬・治療等は無く再発モニタリングのみ
- 1年目(2023/2/17-2023/12/22) 25,630円
- 通院9回(3ヶ月毎)
- 血液検査4回
- X線CT2回
- 病院のCT予約が取りにくく、CTを取って→画像診断医が判定し→CT診断の結果について、血液検査結果と合わせて別日に主治医から聞くため通院回数が多め
- 通院9回(3ヶ月毎)
- 2年目(2024/3/8-2024/12/20) 17,780円
- 通院5回(3ヶ月毎)
- 血液検査4回
- X線CT1回
- 通院5回(3ヶ月毎)
- 3年目(2025/3/28-2025/) ●円
- 通院5回(3ヶ月毎)
- 血液検査4回
- X線CT1回
- 通院5回(3ヶ月毎)
- 4年目(2026/●/●-2026/●/●) ●円
- 通院●回(●ヶ月毎)
- 5年目(2027/●/●-2027/●/●) ●円
- 通院●回(●ヶ月毎)
R-CHOPでの使用薬剤
- RTX (Rituximab; リツキシマブ / 商品名リツキサン)
- 分子標的薬(抗CD20モノクローナル抗体薬)
- CD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫に対し用いられる
- B細胞由来の腫瘍細胞が有するCD20抗原というタンパク質に結合し、結合した細胞を破壊(溶解)することで、これらの細胞増殖を抑制する
- T細胞、NK細胞よりもマクロファージがエフェクター細胞になる模様(論文)
- マウス-ヒトキメラ型抗体で、CD20抗原認識部位はマウス由来、それ以外はヒト由来(IgG1κ)。チャイニーズハムスター卵巣細胞で産生
- CPA (Cyclophosphamide; シクロフォスファミド / 商品名エンドキサン Endoxan)
- アルキル化薬
- DNA合成を阻害し(アルキル化)、また抗体産生中のBリンパ球の増殖を妨げる免疫抑制作用
- 化学兵器であるマスタードガス(HN)の改良版であるナイトロジェンマスタード(HN-2)というびらん剤の誘導体として、1946年に毒細胞性に着目して開発された、初の抗がん剤
- アルキル化薬
- DXR[H] (Doxorubicin Hydrochloride; ドキソルビシン ハイロクロライド[塩酸塩] / 商品名アドリアシン)
- CHOP療法のキードラッグである抗がん性抗生物質。アポトーシス誘発剤。DNA損傷性物質
- 細胞内のDNAに結合することで(細胞周期S期に作用し)DNA/RNAの合成を阻害
- DNA鎖を延長させる酵素(DNAポリメラーゼ)の阻害、DNA鎖の切断作用
- 土壌に含まれるカビなど微生物由来で、1967年にイタリアの研究所で発見された
- VCR [O] (Vincristine; ビンクリスチン / 商品名オンコビン Oncovin)
- 微小管阻害薬
- チューブリン二量体に結合し、微小管構造形成を阻害し有糸分裂を中期(細胞周期M期)で停止させる。細胞分裂が活発な細胞全てに作用し、腫瘍細胞のみならず消化管上皮細胞や骨髄細胞も傷害する。便秘になりやすい
- キョクチクトウ科ニチニチソウ属(旧学名 Vinca rosa; 花言葉は「楽しい思い出)から合成される。70種のアルカロイドを含み、古代より民間療法として使用されてきた
- 微小管阻害薬
- [P] (Predonislone; プレドニゾロン)
- ステロイドホルモン剤
- がんを死滅させるのではなく、がんの増殖を止めて活動を休止させることで進行を遅らせる。他の抗がん剤と比べて副作用は低い
- ステロイドホルモン剤
質問したこと
- R-CHOP21の効果判定はどうするのか
- 総合評価判定
- CR (complete reponse;完全奏効/寛解)
- PR (partial response;部分奏効)
- SD (stable disease;安定)
- PD (progressive disease;進行)
- RD (relapsed disease;再発)
- 投薬翌日~1サイクル(3週間後)までは血液検査の値
- LD、sIL-2R、尿酸などで腫瘍崩壊反応を見る
- 画像検査(CT)は、希望があれば2サイクル開始直前に外来でやる
- PET-CTは保険適用の制限(外来受診のみ)もあり、6サイクル後に行い、体内に活性化している悪性リンパ腫があるかどうかを見て、完全奏効(CR: complete response)か判定
- 抗がん剤の中にPET-CTに反応する薬剤もあるため、投薬中はやらない
- 総合評価判定
- DLBCLにも20-30種類あり、血液・画像・病理学的診断だけでは特定できないとのことだが、FCM(フローサイトメトリー)や遺伝子検査はやらないのか
- 基本的な初期レジメンはR-CHOP21であり変わらないため、初期でやることは少ない。R-CHOPの効果判定をしながら、効かない場合は特定検査を行っていく。DLBCLの中にはR-CHOPが効きにくい種もあるが、そういった類型に対する薬剤開発は現状追いついていないため、結果としてR-CHOPをまず試すことになる
- 遺伝子検査(FISH法)については、8q24/MYCと18q21.3/BCLの転座が無いか検討する場合に使う
- DLBCL, nosでは基本的に遺伝子検査は保険適用外となり150万円の自費となる
- また特定されても、それに対応する治療法が確立していないこと、また再発・発症可能性が確率論的にわかるだけで、「いつ頃に」「どの部位で」発症するかもわからないので、臨床上の有用性は低い
- DLBCL, nosでは基本的に遺伝子検査は保険適用外となり150万円の自費となる
- FCMは実施
- 原発箇所はわかるのか
- ほとんどの場合不明
- 遺伝的または突然変異により、BCL2やBCL6などが作用しにくい可能性はある
- 原発の病変発生の時期は
- DLBCLは月単位で進行するもの(中悪性度)で、入院時点で病期IIIまで進行していたことを考えると、半年前くらい(2022年1月)が発生時期ではないか
- 浸潤部位はあるか。入院前の内視鏡的検査で胃・腸には病変部位認められなかった
- 血液検査の結果では、腎機能障害等の兆候はなく正常。便通や食欲もあり、リンパ腫大による臓器圧迫だけの可能性
- なお心臓については検査していないので別途CTを行うが、可能性は低い
- 浸潤臓器でがん細胞への置換が発生していた場合は、R-CHOP療法で回復するのか
- 上記から臓器への浸潤の可能性は高くないとみるが、仮に置換が発生してしていても、R-CHOPにより不活性化されることにより、正常細胞に再生されていく
- なお部位により回復速度は異なり、年単位で再生されるものもある
- R-CHOP21が効果不良の場合のセカンドラインについて
- 3サイクル終わったところで奏効の兆候が見られない場合には、CAR-T療法は選択肢
- ただし4,000万円程度と高額
- 3サイクル終わったところで奏効の兆候が見られない場合には、CAR-T療法は選択肢
- C-1 RTX(初回)のInfusion reactionについて
- 比較的病変部位が大きいので、TLS(腫瘍崩壊症候群)の反応が大きい可能性がある
- TLSの可能性を少しでも下げるために、先行してCHOPを実施
- P(prednisolone、プレドニゾロン)ステロイド前投薬
- 化学療法中のコロナワクチンやインフルエンザワクチンなどの予防接種について
- DLBCLは、免疫接種で抗体を産生するB型細胞が病変しており、これを化学療法(R-CHOP)で溶解・発生阻害しているため、予防接種しても抗体ができず、そもそも免疫がつかない
- 化学療法終了後6ヶ月くらいしないと抗体は産生されないので予防接種は無意味
- 血液がんへの治療がワクチンの抗体産生に与える影響
- 抗CD20抗体(リツキシマブ)治療後1年以内:抗体産生できた人の割合15%
- 抗CD20抗体(リツキシマブ)治療後1年以降:抗体産生できた人の割合59%
- 血液がんへの治療がワクチンの抗体産生に与える影響
- 化学療法期間中は、感染症に気をつけるのが一番の防疫
- コロナはオミクロン株になってから致死性は下がっており、また中和抗体薬も普及しているので以前のデルタ株の頃ほど危険ではなくなってきている
- 実際に臨床ではコロナ患者とも対面するが、マスクと手洗いをしっかりすれば予防できる。ゴホゴホ咳をしていてもフェイスガードもしていればまず感染しなかった
- 「基礎疾患あり」に該当し、コロナワクチン4回目の優先接種対象者になるが、上記の理由からワクチン射っても意味無いので、自治体からの接種券は大切に保存しておくようにとのこと
- CRPの上昇について
- 感染症、悪性腫瘍、自己免疫疾患、心筋梗塞などの炎症、組織壊死がある病態で血液中に増加する蛋白質(急性期蛋白)で急性炎症の指標として最も広く使用される
- 炎症部位がある場合、肝臓でのCRP合成にはある程度の時間を要するため、 血液検査で血中CRP濃度上昇が確認できるのは約12時間後になる
- 体重減少について
- 化学療法後から現時点までで65→60kgまで減少
- B症状(病変進行による消費カロリー増大による1割以上の体重減少)はなかったが、化学療法後に体重が減っている背景は何と考えるか
- 腫瘍崩壊によるもの。これだけ大きな腫瘍があるとkg単位で減少する可能性
- また抗がん剤の影響で筋肉量が落ちるので、何kgも体重減少があるのは一般的
- FDG-PETについて
- 非常に高価な薬剤を用いるため、保険適用は治療開始時と治療終了時の2回に厳しく制限されている
- 撮影時に静脈注射するFDG (18F-fluorodeoxyglucose) という放射性物質が陽電子(ポジトロン)を放出
- FDGはブドウ糖類似物質なので、細胞内に取り込まれブドウ糖のように代謝されるが、偽物であるため分解されず蓄積され解糖系に進まない
- ガン細胞が活動的である腫瘍部位では、ブドウ糖代謝が活発であるため、FDGの蓄積が正常な細胞の3~8倍多くなされて、大量の放射線が出る
- 放出される陽電子をPET(Positron Emission Tomography; 陽電子放射断層撮影装置)で撮影すると光って見える
- 従来のCTやMRI検査では腫瘍部位の形状からしかがんを判定できないが、FDG-PETでは全身の細胞の性質・状態から判定することができる
- がん細胞の成長が進行していない早期でも検出できる
- 腫瘍に発展していなくても発見できる
- 治療後の腫瘍部位の活動性の有無を判断できる
- 従来のCTやMRI検査では腫瘍部位の形状からしかがんを判定できないが、FDG-PETでは全身の細胞の性質・状態から判定することができる
- 食事制限
- FDG-PETの6時間前からは絶食・糖分摂取禁止
- 食事を行い血糖値が上昇すると、
- ブドウ糖はFDGと競合するため、空腹時に比べて、がん細胞がFDGを蓄積しなくなり、PETで見えにくくなる
- インシュリン分泌が増加し、全身の筋肉・脂肪にFDG集積。その結果、本来撮影したい病巣部位のFDG集積が低下し、撮影時のコントラストが悪化する
- 食事を行い血糖値が上昇すると、
- FDG-PETの6時間前からは絶食・糖分摂取禁止
- 運動制限
- 事前に筋肉を行う運動を行うと、ブドウ糖をエネルギー源として用いる筋肉にFDGが蓄積されてしまい、撮影時に筋肉が光ってしまいPET撮影に支障が出る
DLBCL医療機関の比較(診断群分類別患者数等)
- DLBCL医療機関の比較(診断群分類別患者数等)
- DPCコード 130030xx99x4xx
- 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術処置等2-4あり
- 2-4 0045 リツキシマブ
- 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術処置等2-4あり
- DPCコード 130030xx99x4xx
医療機関名 | 患者数 | 平均在院日数 | 転院率 | 平均年齢 | 特徴 |
東京医科大学病院 | 47 | 11.04 | 0.00% | 64.81 | |
がん感染症センター都立駒込病院 | 228 | 10.73 | 0.00 | 69.18 | CAR-T細胞療法認定施設 |
国立がん研センター中央病院 | 106 | 5.69 | 0.94% | 66.86 | 早期退院 CAR-T細胞療法認定施設 |
東京大学医学部附属病院 | 64 | 11.73 | 0.00% | 70.70 | 造血幹細胞移植(自家・同種) CAR-T細胞療法認定施設 |
東京慈恵会医科大学病院 | 59 | 18.00 | 0.00% | 70.86 | CAR-T細胞療法認定施設 |
東京医科歯科大学病院 | 32 | 15.94 | 3.13% | 61.91 | 自家末梢血幹細胞移植 CAR-T細胞療法認定施設 |
東京警察病院 | 32 | 12.53 | 0.00% | 76.13 | |
順天堂大学附属順天堂医院 | 20 | 10.85 | 0.00% | 76.10 | CAR-T細胞療法認定施設 |
JR東京総合病院 | 20 | 12.70 | 0.00% | 69.10 | |
慶應義塾大学病院 | 11 | 10.27 | 0.00% | 69.55 | CAR-T細胞療法認定施設 |
読んだ書籍(オススメ順)
- 「がんがみえる」医療情報科学研究所 2022/2/25
- [Pros] 初学者向けにビジュアル・写真を駆使し、基礎的な医学知識から記載されており、医師以外でも理解しやすい。また2022年時点での最新の検査手法・治療法を網羅している。図書館で見つけて借りて読んだが、良書すぎて購入に至った。概要を押さえるにはまずこの一冊
- 冒頭からp.256までの基礎編だけでも価値がある。挙げればキリがないが、化学療法を理解する上でp.10やp.110の細胞周期、遺伝子検査の結果を理解する上でp.16のヒット説、p.20の治療の効果判定基準、p.50の病理検査やレポートの読み方、p.244のがん予防など。また医学書でありながら、p.230-の高額医療費制度、所得税の医療費控除といった論点にまで触れられているのは非常に珍しく、カバー範囲の広さから第一冊目としての推奨に至った
- [Cons] 各種がんを一通り網羅する一方、個別治療に関する詳細(例えば、N年後生存率データ、レジメン詳細、インフュージョンリアクションの機序作用・対処、FDG-PET/CTの診断基準など)には欠ける
- [Pros] 初学者向けにビジュアル・写真を駆使し、基礎的な医学知識から記載されており、医師以外でも理解しやすい。また2022年時点での最新の検査手法・治療法を網羅している。図書館で見つけて借りて読んだが、良書すぎて購入に至った。概要を押さえるにはまずこの一冊
- 「悪性リンパ腫治療マニュアル (改訂第5版)」飛内 賢正、他 2020/11/21
- 「リンパ系腫瘍診療ハンドブック」磯部 泰司、他 2014/10/1
- [Pros] いま血液内科で活躍している現役の臨床医が読んでおり、同じベースで話をする上で読んでおきたい一冊
- 患者としては、例えばp.130のDLBCL(NOS)とするための病型分類、p.132のrevised-IPIに基づく予後推定データ、p.296のリツキシマブの初回投与時の方法、p.309の化学療法による便秘の要因や対処などが参考になった
- [Cons] 2014年と古い本であること、新品が入手困難で中古実売10,000円以上@Amazonと高いのが玉にキズ(私は運良く中古4,000円で入手)
- [Pros] いま血液内科で活躍している現役の臨床医が読んでおり、同じベースで話をする上で読んでおきたい一冊
- 「臨床腫瘍薬学 第2版」日本臨床腫瘍学会 2022/9/29
- 「検査値を読むトレーニング: ルーチン検査でここまでわかる」本田 孝行 2019/1/1
- 「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫について」国立がん研究センター(Web)