製薬業界について勉強中。
ますは薬価改定から。

[中医協とは?]
正式名称は、中央社会保健医療協議会。
1950年に発足した厚生労働省の詰問機関。
2年毎の我が国全体の医療費の改定率及び診療報酬(治療・検査・薬剤など)の改定内容について審議する。
具体的には、診療側(貰う側)と支払側(払う側)がガチンコ交渉し、意見対立を中立な公益委員が調整して、決定する。

*診療側7名(日本医師会、歯科医師会、薬剤師会など)
*支払側7名(保険者、経営代表、労働組合など)
*公益委員6名(学者など)

*委員の任期は三期6年。
ちなみに診療側7名中、日本医師会が3名占め委員の偏りが指摘されている。(産経

この他に、専門事項の審議のための専門委員が10名いる。
(専門委員は、当該専門の事項に関する審議が終了すると解任される。)
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要は、医療関係者のお給料の値上げや取り分がこの会議で決められている。

今、焦点となっている、2010年度診療報酬改定については、
診療報酬+3%引き上げ、
薬価基準は-7%の引き下げ(医療費ベース-1.6%)、
よって全体の診療報酬改定率は+1.4%となる見積もり。

薬剤費抑制のために、ジェネリック促進策も追加導入される公算。
例えば、
・保険薬局におけるジェネリック調剤体制加算を、処方箋枚数ベースから数量ベースに変更
・ジェネリック薬の備蓄の充実度によるインセンティブ付与
など。

先進国においては、医療費高騰を防ぐために、ジェネリック促進が行われるのが常。
ちなみに、民主党政権になり、緊急性の高い定期会以外の審議会は機能停止中!!
また委員の任期満了もあり、新委員が決定されるまで開催が困難な状況にある。

【参考データ】
先進国におけるジェネリック医薬品の数量ベースシェア:
米国 63% > イギリス 59% > ドイツ 56% > 日本 17%
*日本の行政目標は 30%
ジェネリック医薬品のシェアが5割になると、
1兆円強の医療費削減効果があるとの説も。

【今後のスケジュール】
2009/10下旬 中医協 厚生労働大臣より構成員の任命・審議再開
2009/11中旬 厚労省 医療経済実態調査結果報告
2009/11下旬 厚労省 薬価本調査結果報告
2009/12上旬 中医協 改定率に関する意見書提出
2009/12中旬 政府・民主党 診療報酬改定率決定
2010/02中旬 中医協 診療報酬改定の詳細発表

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