Google Pixel5→6への機種変を3,554円でする方法

これはなに?

  • スマホ購入に際し、一年型落ちのモデルを買う派に対し、私は「常に最新機種を最速で買って、最速で売却する」方が経済的というスタイルを8年ほど続けてきたので、その哲学を解説するためのエントリーです
  • ポイントは期間保有コストという考え方

方法はかんたん

  • Pixel 6 を買います(@74,800円-5,500円-11,000円=58,300円)
    • 時間軸
      • 発表3日目に予約買い注文を入れましょう!
      • Googleのパターンとして、10/20に予約開始→10/22にクーポン配布(昨年も同じ)
  • 焦って10/20に予約注文しても、発送日まではキャンセルできるのでOK
  • 予約注文すると、Google Storeで使用できるクレジット11,000円もついてきます
  • Pixel 6が届いたら、Pixel 5から速攻でデータ移行します
    • Google Code Generator・銀行アプリ等は、旧機種と新機種が同時にないと移行できないので、最低1日は新旧機種の並行運用をする期間をみよう
  • Pixel 5 を売ります(@54,746円)
    • 時間軸
      • 11月後半からはじまるクリスマスセール(Black Friday, Cyber Monday)になると大幅に値崩れしますので、その前に売却しましょう
      • 新機種(Pixel6)が中古市場に出回っていないギャップ期間が勝負です(時間優先)
        • これは需給ギャップという構造的要因もあります
          • 新機種発表に合わせ、旧機種がストアに並ばなくなるが、一方で新機種は予約注文の出荷が始まったばかりで中古市場への供給がなく、一時的に需給がタイトになる
          • 株式分割で株価が爆騰したり、薬学部の4→6年移行のギャップイヤーと同じ
    • 価格設定
      • 売却価格に際しては、欲を出しすぎず、最安値を取りにいくと、後から振り返り、結果的に高値で売り抜けられる傾向があります
    • 中古売買サイト
  • 差額の3,554円で最新機種へのアップグレード完了です
    • 厳密には、中古売却の送料などの隠れコストが+αある
      • Pixel5は購入価格67,320円(2020年10月26日)→売却価格54,746円(2021年10月28日)でしたので、1年間の期間保有コストは12,574円でした
      • Pixel4は購入価格103,950円(2020年11月5日)→売却価格63,830円(2020年11月16日)でしたので、1年間の期間保有コストは40,120円でした
        • 通常の64GBではなく128GBという一番高価な機種を購入したのが敗因
        • いかに購入価格を安くできるか、いかに売却価格を高くできるかが鍵
    • ちなみにメーカーでも毎月定額払い続けていれば最新機種に交換できるサブスク型の購入プログラムも提供しているが、1年間の期間保有コストは54,000円になる

理論的背景:スマホの付加価値の源泉とは何か?

流通市場(中古市場)における取引データから独自開発のプライシングモデルを用いて推定

  • 価値の構成要素
    • (1)無形価値
      • (A) 技術的先進性(ハードSpec+ソフト)35%→時間経過に比例して陳腐化し減衰 時間的価値
      • (B) ブランド力(Apple, Google vs. Huawei, Sumsung)25% →減衰しにくいが不祥事等で大きく下がる 半永続的価値
    • (2)有形価値
      • (C) 本体外観の状態(目立つ傷などが増えると評価額低下)30% →使用期間に比例して劣化 時間的価値
      • (D) バッテリー性能(使用期間に比例して劣化)10% →使用期間に比例して劣化 時間的価値
  • メーカーや機種によって上記の比率は変わってくるが、一般的には上記のような構成比と仮定
    • 上記4要素のうち3要素(計70%)が時間的価値である(時間経過とともに低下する)
      • すなわち長期間保有するほど価値は目減りしていく(期間保有コストの概念)
    • 価値の目減り幅は常に一定ではなく、時間経過とともに加速度的に価値が落ちていく
      • (金融派生商品でいうところの)オプション価値に類似
      • 発売日をtとすると
        • t+1年 →発売1年内の値下がり幅は限定的
        • t+2年 →新機種が普及し中古市場に出回る。旧機種のリセールバリュー低下
        • t+3年 →理論上のLiPoバッテリー寿命(充電800回)
        • t+4年 →技術的先進性の消失。本体の傷も増えジャンク品扱いに
        • t+5年 →最新OSへのアップデート対象外。アプリ動作にも支障
  • 高くかって、高く売る、の行動を反復的に実施することが経済合理性が高い
    • なお上記は、一定のブランド価値があり、定価を安易にディスカウントしないApple / Googleのようなメーカーに限定される点に留意
    • ブランドが価値の低いメーカー(中台韓メーカーに顕著)は、上記の価格チャートを意識した上で、「半年で新品定価を3割値下げする」といった、リセールバリューを破壊する行動を「プライマリーセラー」として戦略的に実施してくるので要注意!
      • Huawei / ASUSに顕著で、一年型落ち機種の定価が6万→3万とかになる
        • 初年度から急速に時間的価値が失われやすいメーカーの場合は、一年型落ちモデルを中古市場で購入して使う方が、経済合理的といえるパターンもある

おわりに

  • 新卒の時の会社で、高級外車が好きな先輩がいて、「ディーラー保証が切れる前に、新車に乗り換える」という行動が最も合理的と豪語していたことに着想を得て、2013年頃から、iPhoneをはじめ様々な機種で、「リセールバリュー」に着目して試してきた
  • 過去のトレードをふりかえって
    • 一番損をしたのは、Huawei Mate 10 Pro(2017年11月)
      • 10万円を超えるハイエンド機種だったが、トランプ政権(2017年1月)によるHuawei製通信機器の米国からの調達排除(2018年8月)が決定し、ブランド価値がゼロに落ち、結局、3万円(2018年11月)で売却することに
      • それ以前は、Huawei Mate 9, P9 とほぼ1-2万円以内の値下がり幅しかなかったので、まさにトランプ政権の対中政策という地政学リスクにやられた例といえよう
  • 一番値下がりが少なかったのは、iPhone6 64GB (MG4J2J/A – docomo版)
    • 67,800円→61,899円という値下がり幅。しかも9月9日のiPhone6Sの発表を控えた、8月15日にこのお値段で処分できた

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