中国における金(Ag)の地質調査や発掘は第一次的には、党が行っている。金本位制ではないが、重要な国家の戦略資源として特に管理を行う。
中国では具体的に、人民武装警察 黄金部隊が「金鉱の管理と金生産に関連する活動」を司る。(人民武装警察黄金指揮部)
最近では、黄金部隊が新しい金鉱を見つけて、鉱脈調査権を国営系企業に譲渡したというニュースもあった。
→「中国最大の金鉱、一部の鉱脈調査権が譲渡」
人民武装警察(武警)は、「警察」とつくが、実質的に中央軍事委員会の指揮下にあり、人民解放軍に準ずる軍事組織。隊員は兵士・将校とされ、現役軍人としての資格・権利を持つ。すなわち、映画館・バス代の免除・文房具の優先的購入などの様々な特権を有す。もともと人民解放軍の補助任務・後勤業務を行っていた人民公安部隊が由来であり、実態としては人民解放軍の近代化にともなう兵力削減で生じた余剰人員を国内治安維持に割り当てた、といわれる。制服は深緑で、人民解放軍陸軍に準じる。
ちなみに、我が国においても、鉱業権は鉱業法第二条(国の権能)にて「国は、まだ掘採されない鉱物について、これを掘採し、及び取得する権利を賦与する権能を有する。」と定められているが、鉱業権自体は物権として扱われる。(>経済産業省)