三菱ＵＦＪの米モルガンＳへの出資、１日で５億ドル強の含み損に
【記者：Christine Harper and Finbarr Flynn】
９月30日（ブルームバーグ）：三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループは29日、米モルガン・スタンレーに90億ドル出資することで合意したが、株式引き受けによるこの投資は１日で５億600万ドル（約530億円）の含み損を抱えた。 米下院が金融安定化法案を否決し、株価が急落したからだ。 三菱ＵＦＪはモルガン・スタンレーの普通株を１株当たり25.25ドルで取得することで合意したが、モルガン・スタンレー株は29日、前日比15％安の20.99ドルで終了した。
この展開は、アジアの銀行などが割安になった米金融機関に投資することのリスクを浮き彫りにする。金融危機で弱ったモルガン・スタンレー、シティグループ、メリルリンチには過去１年に、アジアの銀行や政府系ファンドが出資している。
中央三井アセットマネジメントの寺岡直輝運用部長は、何が起こるかを予想するのはますます難しくなっているとした上で、米国の金融安定化法案が否決されたことで事態は悪化の一途をたどるのではないかとの見方を示した。米下院は金融危機収束に向けた7000億ドル規模の案を29日に否決した。
原題：Mitsubishi UFJ Loses $506 Million in One Day on Morgan