今年はバレンタイン・デーが土曜日に当たる。
バレンタインが土曜日に当たると、カレンダー効果により義理チョコ需要が剥落する。金額ベースでは、チョコ販売の4~5%減少が予想される。(下記データ参照)。

なお義理チョコよりも本命チョコの単価の方が高いことを考慮すると、
(義理チョコの単価は542円、本命は1714円。2009年森永製菓調べ。)
個数ベースでは12~15%程度の減少であると推測される。

そんな逆境の中、先手を打ってチョコメーカーが仕掛けた戦略が、
逆チョコ」である。

これは、従来のバレンタインが、
「モテ系男子のチョコ獲得力+義理チョコ需要」に依存していた消費構造を、非モテ系にまでマーケットを拡大した点で着目に値する。(*なお女性が自分自身へのご褒美として買う”マイチョコ”の存在はここでは考慮しない。)

非モテ系の決死の覚悟による、報われない自己満足による片思い一方通行の逆チョコ、その需要を取り入れることで、マーケットの規模自体を底入れをする作戦である。
圧倒的な兵力・国力の差がある場合、先制攻撃/奇襲を行うのは兵法上妥当と考えられるが、非モテ系に関しても、圧倒的な戦闘力の差を行動力でカバーし、逆チョコという不意打ちで有利に進めようとするのは当然の所為である。

また非モテ系が勇気を振りしぼって購入する乾坤一擲の逆チョコは、単価の高い本命チョコであるため、金額ベースでも義理チョコの三倍以上の貢献が期待されるのだ。

★要注意新語”チョコメン” 森永製菓(2264)プレスリリース
(略)また、女性から好感度の高い“逆チョコをする男性”ですが、そのネーミングについては、男女共に「チョコメン」という回答が最も多く得られました。昨今、消費市場を見渡すと、男女の性別の垣根を超えた“ボーダレス消費”――美意識の高まりからコスメ商品が男性に売れたり、機能性重視から男性用シャンプーまでも女性に売れたり――が注目されつつあります。昨年のバレンタイン売り場でも男性購入者向けチョコがいくつか見受けられました。今年のバレンタインでは、気持ちと共にチョコレートを贈るチョコメンが、女性のハートだけでなく、バレンタイン商戦までも本格的に熱くするかもしれません。

参考文献:
・日本チョコレートココア協会
 『バレンタインデーシーズン”販売額(推定)
・森永製菓株式会社 2009年1月14日プレスリリース
 『「逆チョコ」で男性もチョコを贈る時代に!
・日経トレンディネット
 『バレンタインの旬を味わう 魅惑のチョコレート

ちなみに私は昨年は七個獲得、今年は本日時点で既に一個獲得済み。

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