・・・今日は、とある人の発言に悩まされた。
「どうせ、30歳で、せいぜい4~5千万でしょ?数億とかいかないんでしょ?」
もっともな発言である。彼は、私に自分の部署に来て欲しいらしい。
その仕事は確かに今より稼げるが、自分は職務内容にあまり魅力を感じない。

目下、中途の採用面接などをしていて、ものすごいキャリアの方々とお話しをする機会があるが、本当に自分は彼らと比べると小物だなと、つくづく感じさせられる。彼らの履歴書は、約3年に一度着実に転機を迎えている。その上で、この金融人余りの中、何兆という資金を運用し数十人の部下を持つファンマネという肩書きを捨てて、アセットも小さい弊社に一人のプレーヤーとして飛び込もうとしている。

何が彼らを駆っているのか。

自分はどうすべきか。

ラーニング・カーブがフラットニングしてきたら移れというアドバイス、
あるいは、
コンフォータブル・ゾーンに自分がいると思ったらその外に出ろという忠言、
これを実際に行うのには、やはり相当の抵抗感がある。

窓から飛降りる覚悟、全てを捨てて一からやり直す決意、
そこまでして追いかけるべき価値とは何なのか?

今はなき投資調査部長が当時新入社員だった我々にいった至言、
「君たちは非常に恵まれているが故に不幸だ。最初からファーストクラスに乗ってしまった。これより上はない。」
その言葉に込められた深い玉露のような甘い苦味が、今になって口内に広がるこの頃。

黄金色のパラシュートは、一度しか使えない。

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