最近NPA関連で、見ていて興味を持った研究会は二つ。
一つはもう成果物(提言)が出てもう終わちゃった。
(1)警察が設置する街頭防犯カメラシステムに関する研究会
第1回議事要旨 第1回事業概要 第1回配付資料
有識者会議に小幡リアンが入ってる。
配布資料を見ると、警視庁の実例では、都内での街頭防犯カメラは、
歌舞伎町55台>六本木35台=池袋35台>上野15台>渋谷10台(計150台)。
また六本木では設置前年比で、刑法犯認知件数が-302件(-24.5%)と大幅に減少しており、実際に録画データが刑事事件の証拠資料として利用されたケースも都内で83件あるそうだ。
僕の師だった所先生(刑事政策)は認知件数の向上が検挙件数の向上につながる、と主張していたが。(なお警察能力が増強されないと、検挙件数は上昇しても検挙率は下がってしまう。)
今後の議論の行方をウォッチ。
(監視カメラ先進国の例)
イギリスのCCTV(420万台、人口比では14人に1台)
中国の監視カメラ(270万台、48万人に1台)
どちらでも、個人特定のNシステム的な運用がなされている。
中国の例では、ゴールデン・シールドという市民管理計画に則り、国民13億人の顔写真・生態識別データベースを作成し、リアルタイムで個人特定を可能とする計画が進んでいる。この要素技術として採用されているのが、米L-1 Identity Solutionsの、Biometrics技術(The ABIS Systemなど)。
(2)風俗行政研究会
基本的に委員がPTA、教員、警察側の方で業界団体の代表者が入っておらず一方的な研究会なのだが、知られていない業界なので資料が勉強になる。例えば第3回では行政側は、どのようにいわゆるラブホテルの定義を定めようか苦心している様子が見受けられる。外周に料金を表記していることを要件に加えるべきなのか、フロントに目隠し構造があることを要件とすべきなのか、など。
業界団体としては、全国旅館生活衛生同業組合連合会というのがあるそうだ。(資料)
あまり数量のでる設備でないだけにCapexもそれなりにかさむようだが、従業員の給料350~1千万というのは、下限はバイト~上限は身内か(同族会社)。
個人的に見るべきと思うのは第4~5回の配布資料。
経営状況や規制を求める一部団体の申し入れ、両者の意見の溝がすごい。。。
第4回配布資料 第5回配布資料
第1回配布資料 第2回配布資料 第3回配布資料
8月6日に成果物が出ている。